三宅Style 第1回 関 健太郎氏(ホテル海楽支配人)インタビュー
「三宅島で、僕の人生が"釣り"に出逢ってしまったんです。」
まず初めに、関さんが三宅島に来ることになったきっかけとはどんなことだったのでしょうか?
大学卒業後、3か月くらいフリーだったのですが、このままではまずいと思って・・。釣りはよくやって好きだったので、どこか島で釣りでもしながらのんびりバイトしようかなと思い、ネットでいろいろ探していて、職安にも行ったんですよ。そうしたら、たまたま海楽がフロントの募集をかけていて。それで応募したのがきっかけです。
それまでは三宅島は行ったことがなかったですか?
行ったことないです。
知っていたけれど、行ったことがなかった・・・?
なかったです。2000年の噴火の時はニュースになったことは観て、2005年に帰島になったこともニュースにはなっていたと思いますが、それはあまり知らなかったんです。
求人情報を見たのはいつですか?
2006年の3月ですね。帰島が終わって1年経った頃ですね。ここに来たのが6月16日ですから。
卒業して3か月後に募集を見て、すぐ決めたというのはかなり早いですね。
早かったですね。海楽からすぐ来てくれという感じだったので、じゃあ行きます、みたいな。二つ返事じゃないですけれど。(笑)
もしかしたら他の島に行った可能性もあって・・偶然三宅島に行くことになったという感じですか?
偶然ですね。本当に偶然です。その頃はまだ行き当たりばったりな感じでした。とりあえず行こうみたいな。
面接で初めて島にいらしたということですよね?
いや、面接も23区内でやったんですよ。従業員で島と行き来している方がいたので、その方とお会いして面接しました。
島に来るまで一度も来ていないということですか?!
そうです。ここで働き始めると決まって初めて来ました。それで翌日から仕事しました。
それもすごいですね。本当に若さというか・・。
そうですね。若さ、無謀さ・・。行き当たりばったりで最初は来ました。(笑)
そこからいきなり仕事で、島の生活や仕事に慣れるのはどれくらいかかりましたか?
最初は早起きがきつかったですね。早番の時は4時起床なので。フロントには早番、遅番がありますが、早番は港への迎えからですから。最初は寝坊を気にしすぎて夜眠れなかったですよ。
学生生活の方がむしろ夜更かししますものね。
そうです、そうです。(笑)
フロント業務は最初からすべてやったのですか?
最初からですね。電話受付、カウンター越しの接客、請求書作成のような仕事もあるし、予約管理、あとはレストランに入ったり、風呂やトイレの清掃もやって、半年くらいパチンコ店に入ったこともありますしね。
その時は海楽には何人くらい従業員の方がいらしたのですか?
今と変わらないくらいで、全体で30名くらいでしょうか。
フロント業務は多岐にわたると思いますが、仕事は教えていただくというよりは自分で覚えていきましたか?
いや、最初は全部教えてもらいました。あとはやりながら覚えていきました。上司に言われたのが「宿泊業、接客業のスペシャリストがいるわけではないし、みんな手探りでやっているんだよ」と。そうやって先輩たちが積み重ねてきたものを覚えて、という感じですかね。
フロント業務に慣れるまでには1年くらいかかりましたか?
かかりましたかね。事務的な作業は一応覚えましたが、他に大事だったのは釣りのお客さんに顔を覚えてもらって、自分からも覚えるということでした。フロントのスタッフは釣りのお客さんと一緒に釣りに行ったり、案内したりしますので、そのために釣りを覚える。それが時間かかりましたね。もともと好きだったので、多分呑みこみは早かったと思いますが。
釣りを覚えるというのは、島内の釣場がここにあってとか、何が釣れるかとか、ですか?
そうです。釣り自体もそうだし、釣場の名前、行き方、風向きとの関連性も覚えなくてはいけない。あとは向こうでやっていた時と仕掛けも釣法も違うので、釣りに関してはイチからですよね。ただその時は上に支配人がいたから、だいたい支配人がお客さんと一緒に行っていたわけです。自分は留守番をして、情報を聞いたり、お客さんと話して顔を売ったりとか、合間に支配人に釣りに連れて行ってもらって教わったりしつつ、慣れてきたら、支配人がお客さんと釣りに行くのについていく。代替わりして自分が支配人になるまではずっとそんな感じでした。いよいよ自分の代になって、自分が出て行かないといけないなということになって、さらにやり出しましたけれど。
どうやって技術は上がっていくものなのでしょうか?
多分「数」です。この磯はこの水深で、ここに根があって、潮の流れがこういう時はこうで、こっちの風向きの時はこうで・・とか。磯に多く通って多く竿を出すほど、技術と知識は上がって行くと思います。
そういう情報、技術を持つというのが釣りのスペシャリストになるということですね。またそれをお客さんに返せるという。
そうですね。だから釣りのお客さんがいる時は、なるべくフロントのシフトから外してもらって、ついていくようにしていますね。
リピーターは多いと思うのですが、何年越しくらいのリピーターがいらっしゃいますか?
自分が入社するだいぶ前、あとは2000年の噴火前からという方とかもいますよ。
そこまで長いリピーターが三宅島に来るのは、やはり釣りの方にとっては魅力ある海ということでしょうか?
三宅の海は一級ですね。三本岳(さんぼんだけ)もあるし、地磯もありますしね。今のような冬はメジナという魚を狙いに来る人が多いですが、磯釣りでいえばメジナは40センチがひとつの基準で、みんな40センチオーバーを釣りたくて来るわけです。皆さんが住んでいる地元の伊豆とか、千葉とか三浦とか、磯があるからやるけれど、やっぱり小さいわけです。それより大きいものを、さらに数がいるので、わざわざ三宅に釣りに来るんですね。
そうなるとビギナーというよりかはある程度経験のある、玄人向けのような釣りでしょうか?
ある程度の経験者の方のほうが、より楽しめると思います。玄人にとっては最高級でしょうね。日中から40cmオーバーのメジナがバシバシ釣れるところはそうないということをウリにしています。メジナは40センチ、その次は60センチというのが狙いの基準値なのですが、みんな夢は60センチオーバーなんです。関西方面は磯釣りがより盛んで、四国や九州とかも大きなメジナが釣れるところがありますが、夜釣りで狙うところも多い。長崎の男女(だんじょ)群島というところで60~70センチのメジナが釣れますが、夜中に渡船して磯釣りするわけです。しかも港から3、4時間かけて行く。三本岳のような離れ磯がもっと遠くにあって、夜通し磯に泊まって狙うわけですよ。危ない思いして、眠い思いして。それを考えると、漁船で20分で着くところでできる。こじんまりしている分渡れる率は少ないですが、さらにそれでプレミア感は出ますね。船で20分で行けて、さらに日中から60センチが狙えるというのは関東有数、日本でも指折りだと思いますね。
伊豆諸島の中でも三宅島の海はピカイチなのですね。そこで釣りができるというのはある種のステイタスのようでもありますね。
そう思いますよ。三宅島・三本岳は「磯釣りの聖地」「夢のフィールド」とも呼ばれています。また「西の男女群島、東の三本岳」といわれて東西横綱といわれたりもしますね。
島内の釣り宿それぞれに強みがあるようですね。
そうですね。お客さんの棲み分けが結構できていて、のんびりやる方、自分の好きなタイミングで、できなかったら部屋でのんびりしていてもいいやっていうお客さんがうちは多いです。うちは釣り情報をブログで発信していて、それを読んだお客さんが来てくれることも多いです。また例えば、磯釣りの2大人気ターゲットであるメジナとイシダイ、イシガキダイっていうのは別なんですよ。釣り方も道具も全然違う。上物と底物と呼び分けますが、メジナは海の上層に誘い出して釣るから「上物」。イシダイ、イシガキダイは底の方を狙うから「底物」。うちは底物のお客さんはそんなにいないです。底物が強い釣り宿も島内にはあります。うちは冬はメジナ、夏は船釣などですね。
釣りに来られた方にどのようなサービスを提供されるのですか?
実はガイド料をもらっての磯ガイドはうちはほとんどやってないんです。同行してあげて、もちろん知らなければこの磯だったら竿出せますよとか、この風の時はこう入れますよ、この流れの時はここから釣ると良いですよ、などは多少教えますが、まだまだ釣りの技術とか知識はお金をもらえるレベルに至っていないと思っていますし、事務所の仕事があって同行できない時も当然あります。話し相手になってあげて、荷物持ってあげて、安全管理してあげて、そういうサービスというより気遣いの延長みたいなものですね。
きめ細かいサービスをされていると思いますが、レストランは人気ですよね。何か工夫していることはありますか?
朝食に関しては、店として唯一空いているのがうちだけで、とりあえず船が着いて行くところがない人は、タクシーの運転手さんも海楽を案内してくれます。あとはメニューの多さでしょうか。ある程度広さがあってスタッフもいて、いろいろとメニューの幅は多いですよね。また必ず営業しているという安定感ですかね。地元の人も食べに来るじゃないですか。だから全部島の地のものじゃなくて、パチンコに来てくれたお客さんが昼食べに来てくれたりとか、島内で仕事している人がふらっと来てくれるとかを含めて、和洋中まんべんなく食べたいものを用意しています。夜だったらおつまみ系を揃えて、居酒屋っぽくして。地のものが入ったら日替わりのおすすめにして、それなら島内、島外のお客さんも気軽に入れる。宿泊のお客さんだったら、なるべく地のものをコースでお出しします。
リピーター率はどのくらいでしょう?
分からないです。実はそういう統計は取っていますが分析はしていないんです。前年と比べてどうかとか前月と比べてどうだとか、一応データは取りますが、海象条件で一気に何百万も売上が変わることがあるので、そこはあまり考えないようにしようかなと。自然には勝てないですからね。だからお客さんを増やすために、釣れたら頻繁にブログ更新していろんな人に見てもらうようにしています。リピートで1回来てくれたお客さんがまた来てくれたら、新規一組と同じことじゃないですか。だから来ていただいたお客さんには精一杯やってもう1回来ていただく。それが大事かなと思ってやっています。
釣りのお客さんとしては男性がやっぱり多いですか?
多いですね。冬は特に。夏はイルカとダイビングのお客さんが多いです。また冬は、収容人数が島内で一番大きく、食事や風呂の時間に融通が利くことを好む建設関係の方はよく泊まりますよね。
海楽で働く従業員の方々は皆さんどこかで情報を見て来られたのでしょうか?
僕みたいに職安か求人雑誌を見て来る人もいますし、従業員の知り合いを紹介してもらう、さらにその友達を紹介してもらうみたいな感じで、そのうち気に入ってくれて長くいてくれるというのもありますね。あとは島の方から紹介いただいたり。こういう人がいるんだけど海楽でどう?みたいな。島で自然ガイドのような仕事に就きたいから、まずはここで仕事しながら勉強するという人もいます。
島外からいらっしゃる方が多いですか?
現在は島外からしかいないです。
他にはどのように求人情報を出していますか?
ブログやFacebookで出したり、こちらからアプローチすることもあります。今いる一番若い釣りのスタッフは、釣りの専門学校が大阪にあるのですが、僕が直接そこにメールして、釣りの好きな若いスタッフ探していますと伝えたら一人来てくれたんです。釣りでもダイビングでも自然でもいいから、まずはそれが好きなコミュニティでアプローチした方が見つかりやすいかなと思いますね。
関さんが移住されて、今年で何年目になりますか?
11年目です。支配人になってから8年。島に来て2、3年で支配人になりました。昇格したわけではなくて、前の支配人が退社したので僕になっただけなんですけどね。
その間やっぱり戻ろうかなということはなかったですか?
なかったですね。やっぱり合ってたんでしょうね。
どこが合ってたのでしょうね。月並みですが。
そもそも自然が好きだったし、高校、大学と通学で朝満員電車でぎゅうぎゅう詰めになりながらやってたんですよ。サラリーマンになってスーツ着て、この満員電車に乗らなきゃいけないのは絶対嫌だなとは前にずっと思ってたんですよね。だから、こういう(楽な格好で)感じでいいのが僕には合ってるんでしょう。(笑)あとは釣りは好きだったけれど、島に来て本格的にやってハマって、釣りも合ってたんだと思いますよ。
こんな人生は、まったく想像もしなかったですか?
まったくしてません。だって、最初は半年か一年くらいのんびりバイトして、それで辞めようと思ってましたから。
釣りもそれまでの人生でウェイトを占めていたわけではないですか?
まったく占めてませんでした。もちろん好きでしたが、休みの日とか、池で友達と遊ぶくらいのレベルでした。三宅島に来なければ釣りは本格的にはやってなかったと思います。
釣りは深いですよね。糸を垂らせばいいと一見思ってしまいますが。
釣りは深いけれど、それは浅い。(笑)お客さんと釣りやってそれで給料もらえる。半分趣味、半分仕事でお金もらえるっていいじゃないですか。もし、島を出て他の場所に行っても、釣り道具屋は覗くし、港にはふらっと立ち寄ってしまって、何が釣れているかはチェックしちゃうと思います。仮にここを辞めてどこかに行っても死ぬまで釣りは続けると思います。
なぜそれほどまでに釣りにハマるのか?男性は特にそうだと思うのですが。
小さい頃プラモデルを集める、何かを集める。男の子はおもちゃとかカードとかキン肉マン消しゴムとか集めるのに夢中になるじゃないですか。釣り道具とか小道具とか集めるのはその感覚だと思うんですよ。
人によっては使わずに飾っておくとか。虫取りに夢中になるとか、自然の中で遊んで、自然の中からいきものを引っ張り出してくるとかというのにもつながるところはあるし。ギャンブル性もあるわけですね。全然釣れない時もあれば、バカバカ釣れる時もあって。それに釣りって頭使うんですよね。
ただウキを垂らしているわけじゃなくて、みんな考えてるんですよ。海がこういう状態だから、風がこうだから、流れがこうだから、餌をここにまいて、ここに仕掛け落として、こういうふうに流したらあのへんで来るんじゃないかとか、みんな考えながらやっていて、そういうゲーム性もあります。
そして、それがハマった時の快感。狙い通りにやったら釣れた。俺の思った通りだという支配欲みたいな。話のネタにもなるし、自分の知識や釣果を人にひけらかすという自己顕示欲も充たされるし、でっかい魚釣った、どうや!みたいな勝利欲みたいのも充たされるとか。
自分で釣った魚を食べれば食欲も充たされる。男の子のロマンがほとんど詰まっているんですよね。本能的なものと戦略的なものがハマった時の快感なんでしょうね。
最近は女性で釣りをする人も増えていますか?
増えてほしい、ですね。女性や子ども。時間に余裕のあるシニアの方が平日来てくれたらさらに嬉しいです。
玄人が楽しめる三宅の海ではありますが、ビギナーの方も楽しめますか?
釣りはやはり習った方がいいですか?そうですね。ちゃんとやるならまずは装備をしっかり整え、最初は経験者に連れて行ってもらって、習ったり技を盗んだりする。本や映像で得た知識を、実際に釣場で試してみる。そうやっていくとメキメキ上達すると思います。三宅島においても、海楽ではビギナーの方にはレンタル竿もありますし、スタッフが同行しますので大丈夫です。
改めて、あっという間の11年でしたか?
あっという間でした。生まれが大阪で茨城県に3歳から15歳くらいまでいて、その後都内の赤羽に引っ越してきました。父親が転勤族だったので。もう少ししたら、ふるさとよりも三宅島にいる時間が長くなりますね。おかげさまで、支配人になったことで、海楽の業務以外でも、5年前くらいから、商工会青年部、漁協関連、観光協会フィッシング部会、Project team・3PLAY(村おこし推進委員会)、自治会の庶務会計など声をかけてもらうようになり、地元の同年代の方や先輩方ともお付き合いさせていただいています。島外から来るお客さん同様、島内の方に対してもお付き合いは大事です。お声がけいただければ、いろいろやらせていただくようにしています。それから、この仕事のおかげで、向こうにいたら絶対出会えない人たちと知り合える。釣りのお客さんの中には、社長さんとか会長さんとかいるわけですよ。釣りの話をする時は対等になれて、さらには向こうから教えてくれと言われたりもする。ここで釣りをやっていなかったらそんな機会はなかったです。これは将来の財産になり得ると思います。
ちなみに、オンとオフはどのように切り替えられていますか?
海楽は住み込みで通勤がない反面、休日でも職場にいるので、オンとオフの切り替えがしにくい環境です。僕は現在、職場とは離れて住んでいるので、休みの日は職場に近寄らず、外に出ずにゴロゴロしています。だから、釣りに行こうと思わなくなっちゃいました。そう思うと、先ほどは半分趣味、半分仕事と言いましたが、もしかしたら釣りが半分以上仕事になっているのかもしれない。ただ僕はそこまでストレスには感じないですね。ストレスを溜めないのと感じないという元からの性格。よっぽど忍耐強いか、僕みたいによっぽど適当か、どちらかがここには合っていると思います。(笑)休みの取り方は自由なので、週一で取ってもいいし、連勤で大変にはなるけど月に何日とまとめて取ってもいいし。それで上京してリフレッシュしてくる従業員も多いです。
今は求人情報はありますか?
パチンコ店と厨房ですかね。厨房では調理できる人がいたらもちろんいいですが、盛り付けとか配膳とかもう一人くらいいてもいいかな。あとはお客さんと釣りに行ける人がもう一人くらいいてもいいかなと。
スタッフの皆さんはチームワークいいですね。
僕は自分のことで精一杯で、あまり周りのスタッフに気をかけてあげられてないですが・・・持ちつ持たれつですね。仕事だけでなく食事、住まいも一緒というのがその面ではいい方に働いているのではないでしょうか。海楽で働くと3食付、住むところ付、水光熱費は会社負担、車も使わせてくれるので、お金貯めようと思えば貯められる。若いスタッフには今のうち貯めておけよって言います。釣り道具買っちゃうとなくなっちゃいますけど・・。(笑)求人の応募があれば履歴書送っていただいて電話面接なり、会って面接なりやります。
海楽で働いて、そのまま島に残る人もいますか?
います。島の子と結婚した人もいるし、奥さんと子どもを呼んで住んでいる人もいますよ。
最後に、健太郎さんにとって「三宅島」とは何でしょうか。
僕にとって「三宅島」は「釣りを教えてくれた師匠(恩師)」です。釣りを覚えたことで人生に彩りが出ました。釣りって体が若い時ほど動かなくなってもできる趣味でしょ。ハマりましたね、僕は。島で釣りを始めたことで人とのつながりも増え、趣味のひとつから仕事の一環になり、人生に彩りを与えるまでになりました。それは僕にとってかけがえのないものになろうとしています。
(2016年12月8日ホテル海楽にてインタビュー。聞き手:木村美砂)
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